O禁煙外来について
- 喫煙は単なる習慣ではなく実は「ニコチン依存症」という薬物依存症、つまり病気なのです。タバコを吸うとニコチンは数秒で脳に達し脳内からドーパミンが分泌され、 これが快感をもたらします。
そのためニコチンを繰り返し摂取するうちに強い依存が生じ、止めると禁断症状が出現するため、 止めるに止められず習慣喫煙になってしまいます。
「たばこを止めたいのに止められない」
「過去に何度も禁煙にチャレンジしたけど失敗してばかり…」
それでも「タバコをやめたい」と思っている方。当クリニックでは、禁煙治療を保険診療で行っております。使用する薬剤には、内服薬(チャンピックス)と貼付薬(ニコチネルTTS)があり、いずれかを選択して頂くことになります。
- 内服薬(チャンピックス)
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内服薬のチャンピックスの方が貼付薬のニコチンパッチに比べ、禁煙成功率が高いと言われています。
治療期間は3ヶ月で計5回来院していただき、その都度、呼気一酸化炭素モニターで呼気中の一酸化炭素濃度を測定します。
チャンピックスはニコチンの刺激で脳内に大量に出るドーパミンの産生をブロックし、タバコを吸っても“気持ちよくない”という状態にします。
また、同時に少量のドーパミンが放出され、禁煙時の禁断症状を和らげます。
さらに、チャンピックスの場合、服用開始後1週間は喫煙していただいてかまいません。喫煙しても美味しくないことを実感していただくわけです。吐き気や頭痛、眠気などの副作用がありますが、軽妙なことが多い印象です。
- 貼付薬(ニコチネルTTS)
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ニコチネルTTSは、禁煙を困難にしている離脱症状(タバコが吸いたい、イライラ)に対しニコチンを補充することにより一時的に軽減し、禁煙を容易にすることを目的とした貼り薬です。
皮膚に張ることで、ニコチンが体内に吸収されます。
ただし、貼るだけで禁煙できる”魔法の薬”ではありません。ニコチネルTTSを使用している間に、今までの喫煙習慣を忘れることが大切です。
O治療費用(3割負担の場合)
内服薬(チャンピックス)の場合、3ヶ月で総額、約18,000円が必要になります。
合計5回の診察代金+お薬代金がすべて含まれた金額です。
なお、初診時の診察代金は約3,000円です。貼付薬(ニコチネルTTS)の場合、総額で約12,000円が必要となります。
O禁煙外来の治療の流れ
当クリニックにおける禁煙治療の基本的な流れをご紹介いたします。
ただし、患者さまの症状により多少異なる場合もあります。
- ①問診票の記入
- ②呼気一酸化炭素濃度の測定(※2)
- ③医師の問診や肺機能検査
- ④カウンセリング
- ⑤処方薬の選択
- ⑥次回来院日の予約(※2)
(※1):タバコの煙に含まれる有害物質の1つである一酸化炭素を体内にどのぐらい取り込んでいるか測定します。
(※2):禁煙達成まで、最長で5回の診療(12週間)を行います。